君が僕の前だけに現れた日


 リアは語る。
 僕にだけ。

 Vtuber・リアと僕との、一夜の邂逅。動画サイトの中だけの存在だったはずの彼女が僕のスマホにやってくる。夢のような話だが、そうでもないらしい。
 しかし、「夢のような」で終わらず、リアと僕が語り合った世界が、その後の何でもない日常に繋がっているところが、何とも心にしみる物語だった。

 Vtuberも、リスナーも、ヴァーチャルも、リアルも、命ある者も、もしかしたらAIも、みんな喜んだり悩んだりしながら日々を生きている――
 そんな想像をする。
 だが、そんな世界はすぐそこに来ているのかもしれない。

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