愛すべき登場人物たちへ、思わず「幸多からんことを!」と言いたくなる

異国情緒溢れる物語が好きで、同じような嗜好の方に、ぜひお勧めしたいです。
広がる草原と水をめぐる大活劇に加え、丁寧に描かれる心の揺らぎが絶妙なバランスで、深みのある世界観に引き込まれます。

見かけは物静かだけど、実は奔放なタリヤと、彼女をやんわり諌めながらも、まだ青さの残るカザク。
彼らの一挙手一投足に、わくわく、そわそわ、もだもだする楽しさたるや!
早くくっつけ〜! と思いつつ、苦悩しながら手を取り合う二人をもっと眺めていたくなります。
個人的に一番好きなのは36話です。ただただ、かわいい……あまりのことにそれしか言えません。

魔導師の二人以外にも、館の人々や軍に王宮まで。魅力的な登場人物が多いのも、この作品の面白さの一翼を担っています。好きな人物を挙げるとキリがありません。
とりあえず応援したいのが、タリヤとカザクを除いたとしてもあと三組。幸せになって、と声をかけて回りたい。
錯綜する思惑に翻弄されながらも、力強く生きようとする姿が愛おしいです。

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