夢を諦める為の言い訳なんか、探さないでよ。

 夢を持とうとしない男子高校生と、自らをクレーマーと称する美少女女子高生の二人が、日常に潜む謎に立ち向かう物語。
 主人公は、自分の夢を持とうとしなかった。夢を追う人たちを、どこか冷めた目で見るくらいに、夢を持つことを拒んでいた。それなのに、美少女クレーマーのせいで、夢を追う人々と関りを持つことになる。作曲家やイラストレーターなど、大人たちが見れば本筋から逸れた夢を持つ彼らは、互いに切磋琢磨していたはずだった。
 しかし、その集団には、悪意が滲む謎が潜んでいた。ある人物が管理している花壇の花だけが枯れてしまうことに始まり、暗号化された数字の値札が貼り付けられることが続いた。その数字は夢を否定する暗号ばかりだった。しかし、ちょっとした視点から、主人公は花壇の謎や、値札を貼り付けた犯人を割り出す。
 美少女クレーマーと夢を持たない男子高校生の謎解き生活の始まりだった。
 
 高校生ならではの、夢を持つことの痛み。印象的な言葉。そして同じ夢を持つことの尊さが詰まっています。

 是非、御一読下さい。

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