ひとりぼっちが、二つ。ここじゃないどこかなら、ふたりになれる

 とある事情によって生まれたもう一つの世界。『β地球』。
 魔法もあるしドラゴンもいる。しかも魔族がいるし、戦争が起こっている。そんなとんでもない世界に突如として降り立ったただの少年少女。
 『神』に選ばれた二人は、絶大な魔力を手に、シュメール帝国の仲間とともに戦争に立ち向かっていく……という王道の異世界ファンタジー作品になります。
 
 物語の軸になっているのが『対の儀式』であり、「二人の人間が互いの魔力を混ぜ合い、補い合って増強する」という概念です。これにより、光莉と智希は望むと望まざるとにかからわず、触れ合い助け合いながら生きていくことになります。

 恋人とかじゃないし。むしろ友達でもなかったし、とはいえ互いにちょっといいかもと思っていたような気がしないでもない微妙な関係のまま、接触しなければならないというもどかしさ!

 魔力によってさまざまなインフラが働き、戦争に向かい大きな転換を迎える世界。その帝国の愉快な仲間の助けを借りたりして、光莉と智希がちょっとずつ自分を見つめ直し、互いを理解し合う。

 さらに、7章にて明かされる光莉と智希の過去により、二人のバックボーンが厚みを増し、物語が加速しています。
 これからの展開にも期待しています。

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