第4章まで読み終わったので投稿します。
チート、転生なし。立ちはだかる魔物や試練に立ち向かうのは己の技術と力、信頼できる仲間だけ。
そんな困難が多く立ちはだかる世界で願いを叶えようと立ち向かうエステルとルリーテの2人。
魔物という常に死をもたらす存在が近くにある世界でありながら優しさ、純粋さ、義を忘れずに夢に向かっていく姿は読んでいると応援したくなってしまいます。
また、物語の設定や2人と絡む人々も良く作られて非常に読み応えがあります。
実はこの物語はセキという少年と合わせて物語が進むことになるのですが、より詳しいことは読んでほしいです!!
この小説は、エステルという少女とセキという少年の二人の視点で、物語が進んでいきます。
特別秀でた強さを持っていないエステルと相棒ルリーテの旅はドキドキに満ち溢れ、反対にセキとトカゲ……のカグツチの旅は、その強さにワクワクしつつも、それ故の孤独を和らげていくものとなっています。
描かれる魔法や用語は独特であり、まだ完結していないので僕の憶測に過ぎませんが、おそらくは意味や由来なく付けられた名称は1つもないでしょう。たくさんの伏線が張り巡らされているのだろうと、読んでいてひしひしと感じます。
作者様も仰られていますが、1話1話の文字数が若干多いと感じる方もおられるかもしれませんが、それは逆に読み応えがあるということです。作者様の熱量も伝わってきますので。
できれば何もない休日、ゆっくりと読み耽って頂きたい壮大なファンタジー小説です。
とても丁寧に細部まで作り込まれた独自の世界観に引き込まれます。
登場人物達も、外見や表情、心の動きなど、細やかな部分まで書き込まれ、読んでいる内に、一人一人に自然と愛着が湧いてきます。
また、星を召喚して扱うという、章術師というこの物語独自の職業がとても魅力的です。
所々に、星々の輝きや様々な色合いがキラキラと散りばめられ、そして、何よりも優しい雰囲気が物語全体を包んでいる、そんな印象を受ける本格的なファンタジーです。
もちろん、戦闘シーンも、確かな文章力によって、手に汗握る臨場感で楽しめます。
あなたも、美しいファンタジーの世界に浸りながら、健気に頑張り少しずつ成長していく少女達を応援してみませんか?
とにかく冒頭を読むだけで、本作の魅力が分かります。
内容はあらすじと他のレビュワーさんが語り尽くしています。
転生も召喚もない。ハーレムやスキルとか、そんなものもない。
まさに古典的な王道ファンタジー、少女と少年の成長譚冒険活劇です。
苦しみ、もがき、そして前を向いて進んでいく。
何度も挫折を味わいながら、それでもひたむきに夢に向かって突き進んでいく。
少女と少年の行きつく先はいずこか。約束は果たして。
細部まで詰められた細やかな舞台設定、魅力的なキャラ、そして自然と浮かび上がってくる映像が、あなたを物語の世界の中へと誘ってくれます。
魔獣と精霊が共存する世界、ストラディアで繰り広げられる本作、もはや刮目するしかないでしょう。
自信をもっておすすめします。ぜひ一読してみてください!
約束を守るため。
探求士としての一歩を踏み出した少女エステルとその友人ルリーテ。初心であるがゆえにいくつもの挫折と悔しさをかみしめながらも真っすぐ成長する姿は好感を覚えます。
そして腕に覚えがあるセキは等身大の男の子で色々な方々と出会うことで成長する姿をみせてくれます。
また物語における独特の言い回しや言葉の使い方。お洒落です。
的確かつ適切に説明されているので、キャラと同じ視線で説明を聞いているような感覚を覚えますし、理解しやすいように丁寧に描写されています。
このお話は登場キャラの成長を描いた優しい物語です。久々に優しさであふれた世界を眺めたという気分に浸りました。でもこれは冒険活劇、ドキドキ・ワクワク・ハラハラもしっかり詰め込まれているので、ファンタジー好きの方にお勧めです。
あとですね。個人的感想としてカグツチさま最高です!
どうして最高かというと…………気になる方はぜひこの物語を読んでみてください。
近年のWeb小説ではなく、往年の紙で読むファンタジー小説を思わせる作風です。
風景・人物・心理の描写がしっかりされているので、作品世界へ容易に没頭できます。
また安易に最強になったりせず、丁寧に成長を描いていくので、バトルシーンもどうやって倒すのかハラハラしながら読みました。
今はまだ序盤ですが、大長編の予感。実際、文字数を見れば長編であることは確かなのですが、これは単に長いという意味ではありません。
序盤にもたくさん伏線や謎が仕込んであります。それがのちのち輝いてくるのだろうなと予感させる、長編を読むとき特有のワクワク感があるんです。
そしてもちろんキャラクターも魅力的。チート能力などなく地道に頑張る少女たちを、間違いなく応援したくなります。
一話のボリュームがそこそこあるので、ある程度時間のある時にじっくり読むのがおすすめです!
不思議だった。
何故、この小説はこうもありありと情景が浮かぶのだろうか?
最初に断っておくが、この壮大な探求記は、誰が読もうと間違いなく傑作である。
重厚に作り込まれた世界観、魅惑的なキャラ達、圧倒的な構成力は、私などが語る必要はない。ちょ、ちょっと、自信失くすから! と書き手でもある私を動揺させ嫉妬させる素晴らしい傑作だ。
だが、それだけではない。
そっと差し込まれた語り手のユニークな視点での表現、これは多くの書き手がやりすぎて読者をしらけさせてしまう技術だが、この作品は見事なバランスで成立させ、筆者様の驚くべき技量の高さをさりげなく垣間見させる重要なポイントとなっている。ぜひ、楽しんでほしい。
だが、それでも語り終えれない。
最後に言葉の魅力。オープニングでこの壮大な物語の幕開けが、映画の様に見事に脳内で映像化され、読む者の心を一気に鷲掴みにする。その後も続く様々な小さな場面でさえ、生き生きとその情景は浮かび続ける。非凡なんてものじゃない。間違いなく言葉の神様に選ばれた人間にしか出来ない芸当だ。ちょ、ちょっと、自信~、は省略。
最後にこの作品が、どれだけの努力と精進を重ね、どれだけの推敲を行ない、どれだけの時間と熱意をつぎ込まれたのかと、想像するだけで私は泣きそうになる!
ぜひ、皆様お読みになってみて下さい!
『異世界』ファンタジーというジャンルが、本来どういった物だったかを思い出させてくれる良作です。
皆様は最近のテンプレ異世界物をどう感じてらっしゃるでしょうか? 重視されるのは主人公の持つスキルの奇抜さや、どう気持ち良く成り上がるかばかり。
物語の舞台となる“異世界”は『ナーロッパ』などと揶揄される程に軽視され、ともすれば細々と世界観の説明をするのは悪手だとまで言われています。
しかし異世界ファンタジーの本来の魅力とは、非現実的な世界で出会う様々な風景やイベントなど、あたかもその世界を旅しているような満足感にこそあるのではないでしょうか(個人的な趣向)
この物語の真の主役は「ストラディア」という世界そのものだといえます。
序章で長々と世界観の説明が書かれている訳ではなく、主人公達と共に旅をしていくうちにそこがどんな世界であり、どういった文化が根付いているかを自然と肌で感じられる。それ程までに丁寧な描写がなされています。
“旅好き”の読者様に是非読んで頂きたい物語です。
主人公たちが、一から築き上げ、少しずつ成り上がっていく冒険者の物語。
文章自体が読みやすく、また独自の世界観を構築するに当たって、ルビと単語のひと組み合わせで分かり易く表現されています。
どういう魔法か、単語だけで読んでそれとなく分かり、そして読み方で雰囲気を盛り上げる工夫があるんですね。
才能はあってもチートと呼べるものはなく、それが好ましく思える人には、主人公たちに愛着を持ち、そして見守っていきたいと思える事でしょう。
多くの難敵に対し、どう対処するのかも見ものです。
そして各キャラクターが持つ目標に向かって、ひたむきに努力しようと思う姿勢には、応援したくなる魅力があります。
流行りの転生ものに食傷気味であったら、是非読んでみて欲しい一作です。
1章読了時点のレビューとなります。
かつて約束を交わした少年との再会を夢見て。これは、相棒の少女ルリーテと共に「探求士」として南大陸を目指す少女エステルの冒険と成長の物語です。
――と、要約すればこのようになるかと思うのですが、私が本作から感じた魅力は彼女達やその周囲を取り巻く人々、のみならず、本作の作中世界「ストラディア」、その存在をくっきりとこちらの脳裏へ描き出された世界そのものです。
主人公が「今」「そこに」いる舞台だけでなく、その外に広がるとてもとても広い世界を同時に感じさせてくれます。こう要約してしまうと陳腐に聞こえるかもしれませんが、「世界の広さ」を感じられる物語ってなかなかないと思うのです。そうした意味で、私にとって本作は魅力的でした。
異世界。そう、そこは異世界なのです。
そこに世界があって、人がいて、旅をしたり街を作ったりそれぞれの営みがあって、そんな世界へ主人公や作中人物の活躍を通して触れてゆくという異世界ファンタジーの楽しみ! エステルたちが「そこ」で生きているのだという物語の感覚ですね。
呪文や名称のセンスも大変垢ぬけていて、「今、ここでない別の世界」を芳醇に感じさせる洒脱なセンスでたまらなくよいのです。
多分にふわっとしたレビューとなりましたが、大変魅力的なファンタジー作品です。
王道異世界ファンタジーが欲しい方、かわいい女の子――少年少女、という方が正確なのかもしれませんが――が活躍する物語が好きな方、是非一読してみてほしいです。
おすすめ。