小さな兎は世界を正すか

これは小さな兎が仲間と共に旅をして、そしてすべてに向き合い正していく物語である。
人間だったものが妖となり、その心情を無理に曲げることはなく、甘さは甘さとして持ったままに周囲と共に妖の世界を正そうとする。
綻びに向かい、歪みに向かい、甘いが故に、それでもただ甘さだけですべてを許すのではなく許さないものは許さないものとして、兎は上に立つ。
彼女はこのために在るのだ。このためにやってきたのだ。
小さな兎が世界に向かう物語、ぜひご一読ください。

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