王道であり少し儚い、大きな幸せがある恋愛小説が読みたいです。

青春や恋愛とは定義できるものではありません。
人の心の数だけ存在するといっても過言ではなく感じ方も読者によって変わるものだと思います。
主人公は赤宮ヒカリという少女に片思いしています。
自分のことを平々凡々だと思っている彼にとって赤宮さんは高嶺の花です。
追試のための勉強で少しずつ距離近づけていく二人。
そこで二人は賭けをします。
それによって勝ったときに相手にお願いする内容を伏せたまま。
よくある恋愛もののようですがとある情報が隠されています。
それは赤宮ヒカリという少女の気持ちと連動している。
ミステリではないのに読後感は良くカタルシスがあります。
圧倒的救済が待ち受けているのです。
彼女は何故そんな賭けを持ち出したのか。
その約束は守られるのか。
この小説はハッピーエンドです。
それが分かっていても心に訴えかけるものがあります。
人は悲しいとき何かに縋りたくなる。
それが儚い願いであっても。
この先の二人を応援したくなるそんな小説でした。

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