拝読させて頂きました‼︎
よくある転生物かと思ったら、特殊能力持ちではない…
これから新たに能力が表れるのかと思いましたがその片鱗もない…
本当に無能力ですが、彼の頑張り、諦めない心を垣間見て、応援したくなりました!
また、シズカたち勇者候補者や能力持ちの子たちが主人公ユウヤを助けて、大蛇倒した回はみんなしなないで…と、手に汗握りましたし、感動しましたね…!
先生の印象もガラッと変わりましたね。良い先生すぎる。
きっと普段から生徒の個々の能力をちゃんと見て、うまいこと助言して指導しているんだな、と。
ユウヤが無能力なりにパーティで活躍できるよう教えたり…最高。
超個人的なことですが、ユウヤという名前、引きこもりの弟と同名でして、ちょっとそちらと重ねてみてしまい、より一層ユウヤを応援したいと思いました。
これからもユウヤたちの活躍楽しみです!
普段異世界転生ものを読まないのですがとても面白かったです。
チート能力を手に入れて前世の知識を使って無双するというのがテンプレだと思うのですが(違っていたらすみません)この主人公はそういった能力を持たない、つまり無能力者です。
したがってスタンドを持たない一般人がスタンド使いと競うようなものでどう足掻ていも勝ち目はなさそうです。
しかも主人公は前世の記憶を引き継いでいるものの、何かに秀でていた天才というわけではなくむしろ就活に苦労するような凡人です。
しかしそのことが読者に共感を与えているとも思えます。
そんな主人公が救世主になるという目標を持って取り組んだのが料理です。
どうやらこの世界では料理をあまり作る人がおらず、そのことが友好の輪を広げていくことになります。
以前の人格では料理は下手だったようですが、主人公はカレーや肉じゃが、コロッケといったレシピを使って似たようなものを作る(同じ食材があるわけではありません)ことで美味しいと思われることに誇りを感じるようになります。
そしてとても性格の良いヒロインはその力によって傲慢にならず、主人公の料理を応援してくれます。
テンプレかもしれませんがこういった魅力のあるヒロインを描けるのは作者様の人生観が出ている気がします。
他にも主人公を慕う同級生が仲間のようになることで主人公は前世での行いを救済することになります。
そう、これはある意味ではやり直しなのでしょう。
今を救うことが過去を救うことになる。
過去は変えられませんが未来は変えられるのです。
そういった希望的なメッセージを含んだ普遍的な小説なのです。
また口語体の文体は読みやすくストーリーが掴みやすいのが魅力です。
そしてキャラクターの会話には十歳特有の無垢さがあり、ほっこりすることもあります。
特徴としてそこまで恋愛を主として描くこともなくあくまでストーリーを輝かせるために使われていることも高評価です。
加えてテンプレを利用することも、他の作品で型を意識するのと同じで読みやすさに繋がっています。
推理小説で密室殺人が起こるのと同様ですね。
だからきっと普段から異世界転生を読む人にとってはこういうの好きだねとなるでしょう。
これからが楽しみな作品です。
無能力の異世界転生を読んでみてはいかがでしょうか。