フォークナーの紫煙を思い出すような作品です。あれも不確かな噂ばかりなんですよ。筆者の文体の読みにくさも相まって、かなり難解な作品に仕上がっていますが…。この小説はそこへの踏み台にちょうどいいかもしれません。キャラのネーミングが役割を明示していることや、取り扱っている題材が割とシンプルめなので読みやすいです。
藁人形の呪い、木が枯れた真相、その裏にある想い。それらが上手く絡んだ一作だと思いました。余談ですが、「ウワサ アツメ」ちゃんというキャラ、ゲームの逆転〇判にも同じ名前の子が出てきたなぁと懐かしく思いながら読みました。
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