第9話 DTMやってみた
なんだかまた何かを製作したい衝動に駆られている。絵を描いてみたいということでこの前は大人の塗り絵と色鉛筆セットを考えていたのだけど、誕生日までまだ結構あるのでとりあえず今出来ることをしている。
「そうだ、DTMしよう!」と思い立つ。DTMとはデスクトップミュージックの事で、推しのインスタライブなどを聴いていると、ときどきこの話題が出てくる。パソコンだけで音楽を作るのってどんな感じなんだろう?と言う疑問がずっとあったので、少しその世界を覗いてみることにした。
推しはLogic proと言うのを使っていると言っていたので、スマホでアプリを探してみたらあったので早速落としてみた。でも、うちのPCはMac製品ではないので使えず、もともとあったガレージバンドというのを開いてみた。DTMは20年くらい前にPCに入っていたごく簡単なもので音楽を作ったことはあったが、こう言う最初から自分で全て選んで打ち込んでいくのは初めて。
いきなりピアノの鍵盤がドーンと出てきた。私は固まってしまった。はて、どうしようか。全然分からないぞ。そんな事を思いながらあちこち押してみると違うページには違う楽器があって益々??。画面の消し方も分からないし、よく分からないマイクは付いているし、赤い丸を押したら何かの録音が始まるしで一人でてんやわんやの大騒ぎ。三角マークを押したらメトロノームがカチカチしだすし、音符のひとつも押せないままあっという間に1時間くらい経ってしまって、出来たことと言えば、いっぱい汗をかいただけだった。
次の日、それでも何か使ってみたかったのでいつものYouTube先生に頼ることに。ガレージバンドで検索して作り方を教えてもらえた。何かの時のYouTube先生。困った時のYouTube先生。頼りになるYouTube先生。
最初にトラックというものを作った。ドラム音でズンタカズンタカみたいなリズムにいろいろ載せていって、ギター、ベース、キーボードと気の向くまま思うがままに打ち込んでいったら何とも言えないへんちくりんな曲が出来た。初めて作った曲。威勢のいいズンタカズンタカリズムに不協和音が鳴り響く一見怖そうな不気味な曲。間の抜けた悪魔でも出てきそう。曲名は見たまま聴いたまま「へんちくりん」と名付けた。あれを使いこなしてカッコいい曲やきれいな曲を作るって神のなせる技だと思った。プロは凄い。私はヘンテコなものしか出来ない。
ヘンテコな曲を流しながら作っていたら、音楽には全く興味の無かった高二の息子が興味を示した。「何してんの?」「DTMで音楽作ってるの」「僕も作ってテーマ曲として流そうかな?」何か面白そうだから自分もやってみたいそうだ。息子はSNSで何かを発表しているらしい。それのテーマソングだかを作りたいそうだ。パソコンゲーマーだからもしかしたら私よりもあっという間に使いこなすかも?
私の方は、その後味を占めてトラック作りが楽しくなった。リズムだけズンタカズンタカ鳴り方を変えたりして2曲目に挑戦。不協和音は入っていないので、そのリズムに合わせて踊り狂っている。ダイエットになりそうだ。自分で作った曲で踊ってダイエット。結構楽しい。
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