物語に夢中になる。読書の原点を思い出させてくれる「異世界ファンタジー」

本に出会い夢中だった頃を思い出させてくれました。
カテゴライズも知らなかった子供の頃に時間を忘れて読み耽ったのは「異世界ファンタジー」でした。

アラビア風、なのですがこう言ったこの現実世界のどこかにありそうで、それでいて独自の世界観のある作品は本当に惹きつけられます。子供ならこの広い世界の何処かにある筈だと信じられるような。
砂漠に駱駝、砂竜を連れて巡礼をする……未知の世界を冒険するように。

登場人物、とりわけ主人公達もとても魅力的です。
あどけなさの残るアイシャ、呑気で陽気なファイサル、二人は従兄関係の「家族」ですがお互い憎まれ口を叩きつつも強い信頼関係で結ばれています。そして「アイシャ、ドンクサイ」なんて言葉の移ってしまった幼竜のアジュル。

いつまでも一緒に旅を見守っていきたくなるような一行ですが、物語は冒頭の悲劇的な謎、この世界の根幹とも言える核心に迫っていきます。
旅を通じて絆を深め成長してきた二人と一頭、そして繋がってきた砂竜族達は世界を脅かす事象にどう立ち向かっていくのか……!
読み進めていくごとに目が離せなくなっていくこと、間違いありません。

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