あとがき

 この物語をお読みくださいましてありがとうございます。

 この物語は2011年に書きました。じつはこの物語のほうが「本篇」であるはずの『荒磯の姫君』よりも先に完結しています。したがって、当時、こちらの物語を読んでくださった方には、最初から『荒磯の姫君』の結末がネタバレしていたのでした。

 2011年に書いたときには、舞台になっていたのは2000年代後半でした。現在ならば、PCはともかく、スマホも使ったことのない中学生というのはなかなか考えにくくなっていると思います。そのぶん、最初の発表当時よりもさらに咲恵さきえが浮世離れしてしまいましたけど……。今回の「カクヨム」への掲載に際して、ある程度は2010年代後半の情勢に合うように書き改めました。

 ところで。

 ご指摘があったように、『荒磯の姫君』シリーズでは海鼠なまこ(ナマコ)のあつかいがひどいですけど……。

 でも、シリーズ通しての「海の底の主役」ですからね。

 ナマコは棘皮きょくひ動物なんですよね。ヒトデやウニの仲間です。ヒトデは横に拡がり、ウニはまるくなっているのに対して、海鼠は長く伸びています。

 「新口しんこう動物」または「後口こうこう動物」の仲間です。新口動物には脊索せきさく動物も含まれ、脊索動物の一種が脊椎せきつい動物で、私たちはその脊椎動物の一種です。

 つまり、タコやイカや貝よりウニやナマコのほうが私たちに近く、ウニやナマコよりホヤ(脊索動物)のほうが私たちに近い……。

 ところで、ガンガゼを踏むと危険、というのはほんとうですので注意しましょう。

https://kakuyomu.jp/works/16817139554645669487/episodes/16817139557011403101

 といっても、私は実際に見たことはないのですが。

 いやぁ。海の生物について書いていると、ひさしぶりにアクアマリンふくしまに行きたくなりました。

https://www.aquamarine.or.jp/

 しかし「8月になったらもっと時間ができるはずだから行こう!」とかいうと、それはかなり強力なフラグのような気がする。

 というわけで。

 また『荒磯の姫君』シリーズで、もちろんその他の作でも、お目にかかりたいと思います。

 それでは、ぜひともお健やかにお過ごしくださいませ。


 清瀬 六朗

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月が昇るまでに 清瀬 六朗 @r_kiyose

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