言語SF

 様々な場面で本音が言葉通りではなくルビという本心として見えるというアイデアの光る作品でした。ルビというのは文章表現上のお作法のひとつでしかないはずが、それを場面としてうまく読者に読ませるのが良かったと思います。結婚披露宴のエピソードが傑出して面白かったですね。
 日本語は表音文字の仮名と表意文字の漢字のふたつの混合です。この概念感覚にルビという第三の概念感覚を上乗せしたというところが言語SFとして評価が高いです。

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