第8話 推し作家様の本が出るとき、応援できること

 推し作家様の本が出る! これはもう買うしかない!!

 カクヨムで作品を読んでいた人が書籍化デビュー! 購入して応援だ!

 

 どうせならその購入する一冊を、できるだけ作者の実績に効果的に反映されるようにしたいですよね。というわけで、いろいろと聞いた話をまとめてみました。


・書店で予約して購入


 確実に手に入る! 出版社が予約数をチェックしているから+1できる! さらに、書店さんが売れると見込んで上乗せして注文してくれるかも?

 もともとその書店に配本予定がなかった場合は、店頭に並ばなかったはずの本が予約注文が入ったことで新刊台に並び、他のお客さんが買ってくれる可能性が出てくる! 予約することで布教もできるかもしれないチャンス!


 私も実際に店頭予約して発売日に自分の分を買った後、数日遅れてその本が新刊コーナーに複数冊並ぶところを何度か見ました。

 あと、予約時に「このレーベルはうちには入れてないので、入荷が遅れるかもしれません」と言われたけれど、発売日に入手できた&新刊コーナーに面陳され、それ以降このレーベルの本がコンスタントに入荷されるようにもなりました。やった!


 ただ気をつけたいのは、本来その書店に入荷予定がない本は、早めに予約しないと発売日に手に入らないことです(入荷予定の場合は、配本分が予約分にスライド)。できれば発売2週間前までに予約しよう!


・発売日当日に購入


 発売日とその後数日の売上次第で重版するかやその後の諸々が決まるらしいので、できる限り発売日にレジを通して売上に反映させよう!


 だいたいの売上ランキングは、こういったサイトでもチェックできます。


文庫・ライトノベル・小説 ランキング 売上BEST500

http://bunkoranoberanking.blog.fc2.com/


 よく「電子書籍はどうなの?」と言われますが、作者としては買って頂けるならどちらでも嬉しいはず。

 ただ応援の意味では、今はまだ紙の本の方が強いみたいですね。


・本の宣伝


「この本を買った!」という購入報告や、「おもしろかった!」という感想を、SNSなどで発信することで、「これ読んでみようかな」と思う人が出てくるかもしれません。レッツ布教!


 ただ、表紙の写真をSNSなどに載せるのは、著作権侵害となる可能性があります(出版社がOK出している場合もありますが)。宣伝になるから出版社は黙認している状態ですので、せめてクレジットがはっきり見える状態の写真にする、書誌情報を載せるなどしましょう。絵の部分を切り取るなどはNG! 安全なのは公式ページや購入サイトのリンクを貼ることです。

(あと、商業で出版経験のある人は念のため、自著以外の本は写真ではなく購入サイトのリンクなどの方がよいかもしれません)


 私が商業で本を出していただいたときは、著作権が気になりすぎて、本の写真と一緒に感想をアップしてくださった方のツイートをなかなかRTできずに申し訳なかったです。著作権、難しいですね……。


 あと宣伝も、「Aさんのときは感想アップしてたのにBさんのときはしていなかった」など揉める原因にもなるので、買ったし読んだしおもしろかったけどSNSでは一切言わない、と決めている人もいるかと思います。そのあたりはマイルールで。


 ここで恒例の自虐ネタを。

 拙著が発売されるときは、レーベルからではなく単行本だったので、「何もしなければ書店に入荷さえしないのでは……」と心配になり、発売日2週間前までに行動圏内にある複数の書店へ自ら予約を入れました。愚かだと笑ってくれい!


 でも、でもですね、これはもう自分だけの問題ではなかったのです。ずっと多大な労力を割いて伴走して下さった担当編集様、編集部様をはじめ、作品を読み込んで素晴らしい表紙を描いて下さった神イラストレーター様、美しい装幀を手がけてくださったデザイナー様、短時間にものすごい資料を読み込んで指摘してくださった校正様、印刷所の皆様、営業様、宣伝部様、ほかにも大勢の方が関わってくださったからこそ本が出たのです。この御恩に報いるには、本が売れるしかないのです。そりゃあ必死になりますって。


 発売日当日はキンコンダッシュで退社し、予約を入れた書店を巡りました。なんとしても発売日当日の売上に計上するために。(早めに予約したのに、3店ほど「未入荷」と言われてしまいました……血涙)

 そして買う際に「新刊棚にあるかなー」とドキドキしながら見に行きましたが、……ないのです。平積み、面陳はもちろん、棚差しにもなっていない。一冊たりともなかったのです。(今にして思うと、配本分を私が全部買っちゃったからですね)

 意気消沈した私を、「買ったよ!」という友人・仲間達の言葉が救ってくれました。あのとき拙著を買って下さった皆様には、鶴のように御恩返ししたい所存です。改めて、ありがとうございます!!(五体投地礼)


 ちなみに、出版社様の広告等のおかげもあって、地元書店には数日後にどどーんと拙著が入荷し、平積みとなりました(地元・奈良が舞台の話だったので)。いまだに平積みや面陳をしてくださっている書店様もあります。


 そんなわけで、作者はみんな「頼むから売れて欲しい! 全人類買って欲しい!」と思っています。口には出せないだけで。


 だから推し作家様の本は、ぜひとも! 買って! 応援しよう!

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小説家志望者は荒野を目指す 芦原瑞祥 @zuishou

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