ある王国と、懸命に立ち上がり前に進む少女のお話

グルンステイン王国で貿易商を営むコール家の娘、エリザベス。
優しい両親と共に暮らしている天真爛漫な彼女は、ある日強盗に襲われ家族を失ってしまいます。
グルンステイン王国に関わる事件や陰謀、それらに知らぬ間に翻弄されながらも、エリザベスは立ち上がって前を向いていきます。

本当にその国が存在するかのような作り込まれた設定、しっかりとした文章もその雰囲気に合っていて、凄く読み応えがあります。
思わず目を逸らしてしまいたくなるような凄惨な場面もあるのですが、それだけリアリティを感じられるよう書かれているお話なのだと思いました。
エリザベスを中心としたお話ではありますが、王国内で起こる様々な事件や思惑や陰謀、彼女を取り巻く人々の思いなども細かく書かれていて、そちらも物語に深みを与えてくれています。
エリザベスは酷く辛い状況に陥っても懸命に立ち上がって前を向ける女の子で、思わず応援したくなります!

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