概要
【第2部のろのろ執筆中】心弱くつねに悩める巫女姫はいかに生きていくのか
教会の奇蹟によって異界の魂を《転写》され産み落とされた《神御子(かみのみこ)》アキラ。
断片化した“元”の知識と記憶、性差に戸惑い、ときに自己同一性をぐらつかせながら、教皇領南部エルゴラントの城塞で静かに成長していく。
一四の初春、籠鳥生活に終わりを告げる一報が届き、少女アキラの人生はゆっくりと動きはじめる。同じ《神御子》として育ったリュドミラとともに、抗い難い暗い流れへと身を投じていくのだった。
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この作品の傾向
❗️CAUTION❗️
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《鬱陶しいことこの上ない以下の注意書きの塊を読み飛ばすタイプの方は――つまりごくふつうの感覚をお持ちの方は――この作品を好まれないと思われます》
一話あたり文量多め。一人称で描かれる小説ではありますが
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!麗しき見た目に騙されるな。この巫女姫最強につき、感情まで持っていかれる
作者様もあらすじ欄で述べているとおり、この作品は確かに一話あたりの文量は多めだし、ほぼシリアス展開で速読非推奨だ。隙間時間で読むのは難しいかもしれない。
しかし、それがなんだというのか。それは裏を返せば、じっくりと物語の世界に没頭できる、浸れるということ。それを推奨・保証しているということでもある。
この物語は、葛藤の物語だと思う。
いわゆる『転生もの』で、主人公が神がかり的他を寄せ付けない力を得るという設定は、ともすればどこか大味になってしまいがちに思うが、この作品はそんな大味さは微塵も感じさせない。
圧倒的すぎる力を行使することへの葛藤。現代世界から異世界へ転生(作中では転写と表現)…続きを読む - ★★★ Excellent!!!愛らしい姫の武器は拳。しかもナイーブときたもんだ……
試合中に一撃を食らい、異世界に転生することになった格闘家の男性、輝(あきら)。
転生先の世界は超自然的力が存在し、権力を握っているのは宗教家。また、人を食らう恐ろしい獣、「害獣」が人びとを脅かしている。
同じくこの世界に転生した乳兄弟のようなリュドミラとともに、ふたりは、善良な育ての親や信頼できる先駆者に温かく見守られながら、手紙も検閲を受けるような環境で来るべき日に備えて修練を積む。
もともと異世界から転生した者は特殊で優れた能力を持つが、その実力を対外的に認められたアキラとリュドミラは、まずは討伐隊の後方支援という形で、城塞内の籠の鳥状態から一歩を踏み出す。そして、さまざまな人と出会…続きを読む