邑楽くんの春休み
四月中旬、ついに休職。
診断書もらう。
お医者さんはとりあえずゆっくりしなよって。
それまで私生活を犠牲にして残業代をガッポリ貰った。
だから今度は削れたメンタルを取り戻す時間になった。
しかし当人はそう単純には割り切れないのですよ。
あぁ、またやってしまったって。
こんな風にちょっと病んでは治ってを繰り返して、私は世間の皆様と比べてどれくらい頑張っていたというのだろうか。残業時間や業務内容で私は他人様と比較して、どれだけ大変な思いをしてきたと言えるだろうか。
以降の発言は大変に語弊があるので今の状況を鑑みて、単なる病人の戯言と受け止めて頂けるとありがたいのだが、ちょうど自主企画にお邪魔したために大変な反響を頂戴した。ある種の読み合いと相互評価というもので、瞬く間に寄せられるコメントと星とハートに脳内が処理しきれなかった。
可能ならば相互に批評を、という趣旨でもあったので私の誤字脱字や誤用に御指摘をいただいたりすると「あぁ自分はこういう凡ミスをしてしまう情けない奴だ」って思いきりヘコんだりした。
褒められたら純粋に嬉しかったりもするが、それでも自分の作品をキチンと読み返せる精神状態でもなく、おぼろげな記憶と共に「こう言われてるんだからたぶん、そういう風に書いたのだろうな」と作品を必死に思い返すという程度の日々だった。
だから自分の作品に頂戴したコメントへの返礼はなんとなく抽象的で。
他の方にお送りしたコメントも、どこか取り繕った曖昧なものが多くて。
最初のうちは平静を装って、日中はサラリーマンでっせという謎のアピールをするために敢えて平日は夜遅くにログインしてたのですが、そういう小芝居をするのも疲れたし、そんなくだらないことをしている小賢しい自分が嫌です。
あんまし病んでる時にコメント貰ったり送ったりも精神衛生上良くないなって思って、自主企画にお邪魔してる立場の分際で偉そうですが、これ以上はこちらから読みに行って星やコメントを投げたりはしないことにしました。何らかのコメントを頂戴した時だけお返ししようかなって思います。
それでも私のカクヨムでの代表作がついに塗り替えられた。
それまでは同様にテーマやタイトル、冒頭部分を提示されてその続きを書くという野林緑里さまの企画『ナニカコ』で書いた短編「同窓会」が代表作だった。
https://kakuyomu.jp/works/16816700427571825772
だがついにその代表作が「春にさよなら」になってしまった。
『なってしまった』っていうとまた語弊があるけど。
カクヨムでの代表作を自分で選べる仕様になっても、私は「同窓会」をずっと代表作にしていた。
それは単純に「同窓会」を越えるだけの星、ハート、コメント、フォロー等を頂戴するだけの自作品を書けなかったからだ。
読み合い企画なんだから評価が伸びるのは当然だよ――そう思う自分も居る。
だけど、それを越えるインパクトの作品が書けない自分が居るのも事実。
無宣伝でインディーズでアングラにやって、相互フォローや星やイイネも無くて、ラノベでもライト文芸とも新文芸とも純文学とも言えない、中途半端なものを書きたい私に唐突に伸びる作品など果たして書けるのだろうか。
でも書きたいものを書いてる方が圧倒的に楽しいのだから仕方ない。
今宵も月と、よろずがたり 邑楽 じゅん @heinrich1077
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