業(ごう)

 人間に限らず、生き物はすべからく死にたくない。しかし、空想上の生き物を別個として人間以外の生き物はそのときがくれば死ぬ。

 本作の主人公は、生き続けることそれ自体が目的化してしまったように思える。ひたすら自分の身体の愚痴ばかりで、それを活かしてなにか建設的なことをなしとげようという意欲はあまり感じられなかった。あるいは、とっくにやり尽くしたのかもしれない。

 なんにせよ、皮肉な反面教師だ。

 詳細本作。