そういえば、なんで「人間」っていうんだろ?

何気なくつかってたけど、変な言葉だ。
「人」と「間」と書いて「人間」。
「間」って言ってるくせに、その「人」そのもの指すこともある。「個」なのか「全体」なのか「中間」なのか、よくわからない言葉。それが平然とまかり通ってる。

今更だけど、やっぱり人間って曖昧なもんなんだな。誰かがいなけりゃ誰にもなれない。そんな奴らが集まった世界だ。

そんな世界だから、僕ら人間は、マネキンの彼のことを他人事に思えないのかも知れない。

この小説を読んで、ふとそんなことを思った。

多くの「人間」に届いてほしい、素朴な名作だと思う。

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