第九話サステナブル(Sustainable)について
いやぁ、共通テストが無事に終わった〜〜(1/16) (´,,-ㅿ-,,`)フゥ-
では本編に。
今の時代大切な言葉ですよね。この言葉は実は横文字にしなくてもよかったのではないか? とも僕は思います。この言葉は聞き覚えなくて耳慣れしなくても、こちらは知っているでしょう。
「持続可能な開発」
これをsustainable developmentと言いまして、そのうちのサステナブルです。つまり、持続可能という言葉の言い換えです。
ではなぜこんな言い換えをするのか、それはサッカーを蹴球と口で言わないことに等しいですね。別に言葉を置き換えるのが嫌だ、ダサい、という。「じぞくかのう」、も「しゅうきゅう」も、なんというか音韻が悪い。このダサいという主観は、日本が古来から中国語、サンスクリット語、ポルトガル語など様々な言葉を吸収してきたことに由来するのですかね?
また、語数が短縮できる。「サステナブルな」という言葉を日本語に訳すと、「持続可能性の高い」になります。「持続可能な」ではなんか表現が完成されていない気がするんですよね。まあ、カタカナ語への脱線はこの辺でやめましょうか。
しかし本当にこの言葉は色々な場で用いれるのです。環境問題以外にも、例えば限界集落や都市の過密化、少子高齢化、政府の国債依存等々、目を覆いたくなるような嫌な話題には大抵出ます。
自分一代の立身出世のために都会に出る時代は終わりだということですね。まあ、この立身出世、物質的な財産の蓄積は実は歴史を見れば近代のものではないか、とも思うようになりましたがね。
江戸時代、町人らは極めてエコな生活をしていた、という話などあるように、近代以前では実は進化を拒み、一族の永久の平穏を願っていたように思います。村人総出の田植え、分家も含めて15人などと言った、今では信じられない世帯の大きさの中で、イエの序列の中での生活は現代強い非難にさらされる同調圧力を生み出しましたが、一方で子孫繁栄は見事に達成されています。逆に、自由の中で少子化が発生したのだから、昔の方が良かった、ととりあえず知識が薄い僕は言えるでしょう。たぶん、近代以前の庶民は、大家族、同調圧力(団結ともいう)、変化の拒絶(決定的に生産力を向上させるものは受け入れる。しかし、都市市民化は許さない)の中で、サステナブルな生活を送ったことでしょう。ちなみに人口も実は増えません。どうしてだか死んでしまうようでして。
しかし、帝国主義は、その持続可能な生活は、あまりに成長に欠くものだと、御国の栄進とともにより簡潔なそれへと変えてしまった。特に足尾銅山事件が分かりやすいものです。実は垂れ流しじゃなく、一応浄化設備はあったのですが、鉱山の拡張、また日本の滝のような急峻な河川では浄化槽を適切な時間通すことができなかった、という点、そして、「そこまでの努力をする意義が見いだせなかった」ことです。
もちろん、めんどくさいというのでは、ただ単に怠けているようで悪く聞こえてしまうかもしれませんが、取捨択一の選択をするとき、「鉱山の拡張と増益、そして輸出も増加させることで御国の財政にも貢献する」ことと、「そこそこ高い資金を使って浄化設備を開発し導入し、維持費も毎年負担する、しかし、地域の民が鉱毒に苦しんだり、周囲の自然を破壊したりすることを避けられる」こととでは、当時、前者がより価値を見出されました。
今の企業が必ずしも積極的に自然保護に動いているように見えないのもこの影響でしょう。
では最後に、珍しい観点からのサステナブルなものを紹介しましょう。
東京の国立西洋美術館です。かなり影の薄い世界遺産ですね。ル・コルビュジエの設計した革新的で代表的な建築物の一つとして紹介されます。
では、何が革新的なのか、何がその建物を世界遺産とならしめたのか。
外観的特徴はキューブ型の形状です。シンプルの一言でもいいですが、清楚で虚飾が無く、理想的な歪のない直方体です(うろ覚えです)。これが当時のモダン建築の流行でした。
そして内部にその一番の特徴があります。無限に美術品を収容できる可能性、という。実は僕はこの一文だけを鮮明に覚えていて、何がどう拡張されるのか分からんのですよね。ただ、そのフラットな屋上に、新たなフロアを載せることができる、などでしょうか。国立美術館が展示品で溢れることはあるのかしら、と思う身ですが、これは美術館の未来の発展を受け入れる基礎を持ったサステナブルな建築だと思うのです。
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