『薄氷の上で愛を奏でる』のタイトルの妙。作者様が伝えたかった真意とは?

性的マイノリティーを取り扱った作品です。そういう作品を読んだことはあるのですが、もっとマジョリティーに挟まれながらもがき苦しむ若者の姿を、極めてリアルに表現されています。

多様性を認めることは素晴らしいことですが、所詮はきっと「分かったつもり」になっているに過ぎないのかもしれません。良かれと思ったことは相手を傷つけるかもしれない。そんな繊細な心に踏み込むことは容易ではないし、できれば避けて通りたいと実際のところ思ってしまうかもしれない。

しかし、マジョリティーの主人公はそこにあえて踏み込み成長していきます。その成長の姿は、多くの読者の気づきを与えるでしょう。

美しいタイトルが絶妙。作者様が伝えたかったメッセージは一体何なのかを、皆様も感じていただければと思います。

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