「冥土の土産に望みを叶えます」 ミステリアスだけど心温まるファンタジー

倉敷美観地区という、岡山県の美しい観光名所に佇む一軒のお土産屋さん。

お昼は、お土産店であると同時に、地元の名産品を使ったカフェも開いている様子。

しかし、そのお店は、夜になると少し様子が変わります。

ここの店主さんは、真幌さんという、30歳くらいの白い髪が特徴の容姿端麗な男性。
ミステリアスな店主のもとに、お客さんが人生相談にやって来る。
その相談内容は……!?

ネタバレにならないようにここまでしか書きませんが、緻密な設定にも関わらず、読みやすい筆致で分かりやすく、それでいて、ミステリー要素が含まれており、驚きの真相と鮮やかな伏線回収に魅了されるでしょう。

加えて、何と言っても人情温かいのです。

店主さんもそうですが、店員の望美さんも魅力的。
そして、茶目っ気ある猫たちも登場し、物語を彩ります。

ミステリーにヒューマンドラマ、そこに泪(なみだ)味の切ないスパイスを加えた、美しいファンタジーはいかがでしょうか?

ちなみに、祭人さんは、本シリーズを含め2作書籍化を果たされている、確かな作家様です!
読んだら、立ちどころに世界観に浸ること間違いないでしょう!