失われた記憶の向こうにある大切なものを探して

夢の中にいるかのような始まり。手を伸ばしても掴めない少女の存在が消えるときユウトは目覚める。
目の前には知っているようで知らない仲間たち。なぜか自分は剣士の恰好をしていて、悪鬼なる化物を討伐すると言われる。理解もせず向かう先で起こるイレギュラー。
そして勇士は目覚める。学校の教室で……

二つの世界を行き来し、徐々に明らかになる事実と、増えていく謎のバランスが絶妙で続きがとても気になります。勇士の世界は私たちの世界に近いので想像しやすいですが、ユウトの異世界側も記憶が曖昧なユウトが探り探りで進めてくれるので、世界の様子が想像しやすかったです。
戦闘描写も丁寧で、特に集団戦における戦闘では誰がどこで何をしているのか見せるのが上手で、スピーディーに展開されるのでオススメしたいポイントです。

ユウトの視点で深く物語に入り込める物語です。オススメの一作です。

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