第3話
11
[よく来たね。まずヨモギまんじゅうとお茶でも飲みなさい。ネコ寺で活躍しているようだね。]タエ[はい。そのことでお邪魔をさせていただきました。まず、創始者の3人の老師様がここの山門の場所に来たら5匹の猫が現れて、現在のネコ寺の場所に導かれたとか。]
老師[50年前だけれどちゃんと覚えているな。茶トラが3匹にキジトラと黒猫が1匹ずつだった。まるで私達3人を待っているようだったぞ。][そのようにおっしゃられたことをネコ寺の和尚さんから伺いましたので、観世音菩薩の化身のゴンちゃんに聞きましたらその5匹は超能力ネコでネコ寺の場所が気に満ちていて霊力が発揮できる場所なので、ここに寺を建てろといっていたということです。]
老師[それは納得するな。それで猫の地毛にエンジの相違の文様が出てきたのかな。][それからネコ寺の売りは他にないかと父に言ったのは市長ですのですぐに会いに行きました。]
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タエ[市長に内容をすべて話しましたら、広報を呼んでくれまして広報にすべて載せると共にテレビや新聞などのマスコミに知らせると言っていました。すでに雑誌数社から取材の依頼があったので市役所の会議室で応じました。それから王様にすべてのことを話しましたら15メートルの猫観世音菩薩を2週間後に落成開眼なので、仏教センターの事務長に老師様から伝えてほしいということです。]
老師[私が東海村用に作った祭壇をまた使うか、異次元にストックしてあるだろう。わかりました事務長に伝えておきます。]ター坊[御前様このヨモギまんじゅうはおいしいですね。]老師[そうか、おみやげでもう1個持っていきなさい。]
話を聞いていた役付きがすぐに追加で3個持ってきた。[これはいジョー。とてもおいしいんだジョー。][お土産までいただきましてありがとうございます。それでは失礼をさせていただきます。]
13
タエ[ネコ寺の和尚さんに伝えなければね。貴方達もちゃんと両親に言うのよ。][ボクんちは15メートルの猫観音様ができたら、毎日忙しくなるな。でもお金が入るからニコニコになると思うよ。][ボクんちもだジョー。お金が儲かるはいいことだジョー。]
タエ[和尚さん、王様の所から老師様のところに行ってきましたが、2週間後に王様が15メートルの猫観世音菩薩の銅像を作り2週間後に落成開眼式です。仏教センターの事務長が仕切るそうですよ。]
和尚[それは面白いな。世界中にそんなにでかい猫の銅像はないはずだから世界中から取材に来るんじゃあないかな。パワースポットの信ぴょう性もあるし大変なことになるだろう。][それではまた市長の所に行ってきますので失礼をします。]
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市長[はっはっはっ。王様はいい物を作ってくれるな。市としても全面的に協力するのでどんなことでも申し出てください。広報には私から言っておくよ。しかしお父さんは市の為に大変に頑張ってもらっているけれど、娘さんのタエちゃんも実によくやっている。お父さんによろしく言ってね。なんなら役所の食堂で好きなものを食べていきなさい。食堂には連絡をしておきますので食券を買う必要はありませんよ。]
[お言葉に甘えさせていただきまして利用をさせていただきます。それでは失礼します。]
[やったジョー。ボクはカツカレーに酢豚がいいジョー。][そうね。あちこち回ってお腹がすいちゃったんでいろんなもの食べちゃおうか。どっちみち市民の税金からだから。][ボクはそれとジュースだな。][じゃあみんな同じものでジュース付きで行こうか。][酢豚はフルーツ酢豚がいいジョー。]
15
海外特派員協会からの取材申し込みでお寺の本堂で応じることにした。
記者[王様の犬は超能力の名犬で知れ渡っていますが、猫も超能力を持っているというのはすごいですね。]タエ[王宮のゴンちゃんはスーパーな犬ですが、こちらの猫達はまだ少し超能力が付いたにすぎません。ただ私達がまだ気が付いていないものを持っている可能性はもちろんありますよ。もう少しいろいろと観察してみます。]
記者[2週間後に落成開眼法要ですが、王様得意のエイヤーで造ってしまうんですか。][たぶんそうなりますね。]記者[ここの猫が25匹ぐらいだと聞いていますが、法要に出るのですか。]
タエ[そうですね。祭壇の前に観世音寺とカイラス寺の老師が並んで、同じ並びで25匹が整列して約40分の唱和を一緒にやると思います。もちろん猫はミャーミャーしかできませんけれど。はっはっはっ。たぶん世界中からたくさんの人達が取材に来るでしょうね。]
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