モダンレトロな空気感も去ることながら、楽しいキャラクター達の物語

怪異、伝奇。
どこか硬いイメージも感じさせてしまうテーマではありますが、本作の目玉はなによりキャラクターの豊かさにあるのではないか、と思っています。

すずめ先生としてはめずらしい(?)高校生主人公、朔少年のなかなか見えてこない過去。大人なのに茶目っ気たっぷりの樹神先生、妖しい雰囲気の百花姐さん。

舞い込む事件に感じさせる、切なくもどこか共感できてしまうエピソード。暖かさと切なさがとても程よいバランスで、最後までストレスなく読まされてしまいました。

読み終わってすぐに思ったのは「少なくとも五巻くらいまではあるはず……読まねば!」という気持ちにさせられました。なにが言いたいかというとこの作品がここで終わっていいはずがない、そんな気持ちです笑

また物語の面白さとは別に、元となっている地域や食べ物、都市伝説について詳しく編み込まれていて驚きました。自分は名古屋に降り立ったことはありませんが、この地域自体への興味もわかせてしまう作品でした。

あと地味に飯テロです、その点だけご注意を!(笑

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