北国には透き通ったヒューマンドラマがよく似合う

北海道のとある町に一人の男が引っ越してきた事で、微かにだけど確かに新しい風が吹いてくる。
不器用な男は町の人の優しさに触れ、町の人は男の純朴さと自然な包容力に触れ何かが変わっていく。
それは人付き合い?心の成長?未来に向けての展望?
時にはぶつかり合い時には涙を流し、そして時には喜びで解けていく人間模様。

物語の舞台となる北海道当別町、静かに時間が流れて行くこの町でも人は何かを背負い、何かを抱え生きています。
人の描写や心象風景、世界観が丁寧に描かれており、その町の時間の流れでさえも肌で感じ取れるような物語となっております。
登場人物達が抱える悩みは皆が一度は通ってきたかもしれないありふれたものから、経験したくもない重いものまで、まさに群像劇とも言える部分でありヒューマンドラマの醍醐味とも言える見所かと。

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