傍えの民

『傍（かた）えの民』と呼ばれる者は、生涯において必ずただ一人だけ「傍（かた）え」と呼ばれるパートナーを持ち、パートナーと共に生きる事に存在意義を見いだす生き物である。
　しかし、傍えの民である青玉は他の同胞達がパートナーを持つ年齢をとうに越えても、パートナーを捜し出す事が出来ないでいた。
　募る焦燥と欠落感に苦しんでいた青玉は、同じく傍えの民である幼なじみ猛渦と偶然再会する。猛渦とそのパートナーである大些はいなくなった護衛対象を捜している最中だった。
ひょんな事から猛渦と大些と共に行動する青玉だったが・・・。