司書じゃありません、“死書”官です!

主人公は小学六年生である普通の女の子、花咲ことは。

彼女の母親は“し書”をしていたが、三年前のある日、突如姿を消してしまう。
まだ幼い彼女にとって、それは非常にショックな出来事だっただろう。

しかし、彼女の十二歳の誕生日。
家のポストに、失踪したはずの彼女の母から一通の封筒が届く。

その中身は白紙の便箋と、一つの謎の古びた鍵だった……。


というエピローグから始まる、この物語。
司書ではなく、人間の一生を記録した死書を扱う死神のような仕事を、僅か十二歳の女の子が務めることになるという時点で、「だいじょうぶ?」と思わず心配したくなるような設定だ。

だが心配することは無い。
この女の子は小さな身体にある大きな勇気と、大人顔負けの正義感を以って立派に死書官を務めることだろう。


さぁ、彼女と一緒に死書をひらこう。
探しモノはきっと、その本の中にあるのだから。

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