第7話 考えていること、描くこと
エッセイというのはどんな書き出しだろうか。と考えているうちに書き出してしまったので始めようと思う。
去年の年末以来、私はカクヨムに一切触れていなかった。というのも、今年の一月から今に至るまで、私の精神状態は昔話「かちかち山」の泥舟に乗ったタヌキみたいな状態だからだ。いつ沈んでもおかしくない。というか既に沈んでいて死んでいることに気が付かなかったのではないか。そう思うくらい調子の乱高下が酷いのである。こうして文章を組み立てている間に様々なことが頭の中を駆け巡っては消えていく。私くらいになると、「自分で考えていること」に対して「そのことにノリツッコミが出来る」くらい思考が飛び散ることがある。多分だが、私の頭の中を無理やり小説に変換するなら、よくわからない二次創作作品の後書きみたいな寒さになることは間違いないのだ。
以前、公募小説の手直しをしているときに至極どうでもいいことが頭を駆け巡っては爆発四散するので、小説に目を向けることが出来なかった。では一体、何を考えているのだろうか。言語化すると、「なぜ自分は生きていて、なぜ人間という種族に魂を宿らせているのか」という今時の中二病患者でもまず考えない「どうでもいいこと」ばかりが頭に浮かぶ。極端な話、「プリンは何でプリンという名前なのか?」でも「実存は本質に先立つということはどういうことか」でもいい。
要は「考えても仕方のないこと」ばかり浮かんで消えてを反復しているのだ。一旦別のことをしていても、意識がある限りは際限なく浮かぶのでキリがない。当然ながら頭がどうにかなるまで続く。現時点(4月下旬)ではそういった症状はほとんど無くなったが、それでも一旦スイッチが入ると執筆が捗らなくなるということはよくある。これは本を読む。ゲームをするといった行動にも当てはまる。何も出来ないという日もある。
つまり、執筆しか出来ない。本を読むことしか出来ない。ゲームをするしか出来ない。何もする気が起きない。の4パターンがプライベートの行動でしかないのだ。何もする気が起きないと、スマホやタブレット端末でYouTubeやニコニコ動画を流しながら意識があるかないかの中間を彷徨ってベッドに横たわることしか出来ない。怠けだとか甘えだと言われたらその通りとしか返せないのだが、現状でこうなのだからどうしようもない。
前回の更新から今回の更新に至るまでに起きた出来事について特筆しておくことが一つある。
前回に書いた10月末締め切りの公募小説新人賞の結果は一次通過止まりという結果で終わった。半年近く構想を考えた作品であるが、少なくとも小説として一定の選考が行われたという点については胸をなでおろすほかない。もちろん、反省すべき点は大いに発見できた。これを契機により良い作品を生み出すと決意したまでである。現在の私の賞歴として、新人賞最終選考と一次通過止まりという結果を出した。あまり喜べる結果ではないが、成果として残ることには悪くないことだと思う。
なぜこんな考え方をするかというと、ある小説指南本を読んだ時、こんな文言が目に入ったからだ。
「新人賞に挑戦するのは三回まで」
その項目を書いた某作家曰く、私がデビューしたときは一回目が二次選考止まり。二回目が最終選考まで進み、三回目で受賞を果たした。とのことだ。伝えたいことが何であるのかが掴めなかったが、言い換えるなら「諦めが肝心」とでも言いたいのかもしれない。私自身、しばらくその呪縛に囚われてきた面がある。同一の賞に三回挑戦して結果が出ないならもう諦めろ。それは作家なりの優しさかもしれないが、書いている側からすれば中指を立てる気になる。何回も挑戦して受賞を果たして現在も新刊を出している作家もいるのだからと考えている。
さて、今後のことについていくつか書いておきたい。
現在、五月下旬の締め切りに向けて中編小説を書いている。投稿サイトから賞に応募するタイプなので、カクヨムで発表するものではないのが残念である。また機会があれば流れるような駄文を出そうと思う。
天野行隆の公募奮闘日記 天野行隆 @amano_yukitaka
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