ホラー小説を怖く書けない主人公と、怖くないホラーを語る友人との妖体験談

数多の怪異現象を体験してきた友人・「コオロギ」に、ホラーな体験談を語るように頼む主人公・紫桃。
彼はホラー小説を書いていて、そのネタ集めのために友人の体験談を集めようとしているのです。
ところが、コオロギの人柄か、語り口か、それともコオロギにとって怪異な体験が日常茶飯事だからか。
確かに、不思議な超常現象の話をたくさん聞いているんだけど。
どうしても、「怖い」ホラー小説にならない……!

数々の不思議なエピソードを語り語られながら、二人のちょっぴり奇妙な友人関係がとてもいい味を出しています。
互いに色々な人生を歩んできた身。でも、ここにとてもいい人間関係を見つけているな、と羨ましくなります。

日常的な話も、非日常的な話も。
両方ひっくるめて、とても興味深い楽しい作品です。
(ジャンルはホラーではなく、現代ドラマです)
ちょっと変わった二人のお話。ゆったり過ごしたい夜にでも、ちょっと覗いてみませんか?

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