『斬新なアイデア』と『様々な愛情に溢れた』唯一無二の物語

本作を読み始める前は、『英語の教科書的な作品?』と思っていました。
でも全然違いました。
教科書でもなければただのラブコメでもない。
本当に唯一無二の作品です。
以下に私がこの作品をお勧めする二つの理由を記したいと思います。


①『斬新なアイデア』

本作のテーマとして、『英語の苦手な主人公がどうやってその苦手意識を克服していくか』、という主題が掲げられています。
ただし、それは学校の教科書のようにお堅い内容ではなく、『日本人はどうして英語を苦手に思うのか?』『どうしたら意欲的に英語を覚えてみようと思えるか』というマインド面での克服という新しいアプローチ手法がメインとなっています。
上記のアイデアを小説に無理なくサラリと溶け込ませているのが秀逸で、作者様のセンスを感じます。
おまけに笑いどころも盛り込まれています。


もう一つ、これが一番本作をお勧めする理由です。

②『この作品が様々な種類の愛情に溢れているから』

私が知るラブコメ作品は『とりあえず主人公とヒロイン以外は作品の都合で動く』ことが多いように感じますが、本作は登場人物たち全員に意思があり、感情があり、血の通った人間であることが窺えます。
それゆえ、時に意見が対立したり仲違いすることもあります。
ですが、そういった様々な問題を主人公だけでなく、ヒロインやクラスメート、時には家族や教師が一丸となって解決に向かう姿勢に心を打たれます。
異性間の愛情だけでなく、友愛や家族愛、そういった様々な種類の愛情がこの作品をただのラブコメと一線を画す作品に昇華させたのだと感じます。
また、ご都合主義ではないからこそ問題が解決した際の爽快感は格別ですし、主人公以外の登場人物たちもより輝いて見えます。

上記の二点がこの作品を唯一無二たらしめる理由ではないかと考えます。


読んでみれば分かると思いますが、アニメとかで動くところを観てみたいと思うはずです。私は思いました。

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