明かす事は、とても勇気が要ること

ご縁がありこの物語に出会いました。読み終えましたので、レビューさせていただきます。

本作は短編『隠し事』の続編です。まずはこちらをご覧くださいね。あまりは明かせませんが、これは親友と好きになった男への想いに揺れる、一人の女の子の物語です。

惹かれるのは、やはり心情描写。一人一人の想いが丁寧に、かつ明確に書かれている為、この子がどんな子なのか。今どう思っていて、どう気持ちが揺れているのか、とキャラクター達に寄り添いながら読み進めていくことができます。
彼女らの想いは、何も突飛なものではありません。誰もが考えて、願って、そしてちょっと欲張って。そんな当たり前な想いを持つからこそ、読み進めていった私は彼らに共感してしまいました。

全部が全部、上手くいく訳ではない。誰かは思う通りにならず、悲しむかもしれない。それでもと進んだ先には、新しい景色が広がっているから。私だけかもしれませんが、そんな小さな力強さも感じました。

思春期の彼らの、不器用でぶつかり合って、それでもと前を向いた物語。他の皆さまも是非読んでみてください。

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