回復術士だと思っていたら、世界で最初の衛生兵でした! ~応急手当しかできないと罵倒され、勇者パーティを追放されたヒーラー。最前線で救うべき命が多すぎて、いまさら戻ってこいといわれても判断が遅い!~

作者 雪車町地蔵(そりまち じぞう)

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★★★ Excellent!!!

 脱退からはじまりますが、ここまで酷い人間がいるかと思ってしまいます。文化の違いや当たり前に事を当てはめる故に脱退させられる。暴言付きで。
 行く当てもないかと思いながらもどこに行くべきか見えてくる。
 エイダ・エーデルワイス。彼女の健気な生き様がここにある。
 

★★ Very Good!!

何より重要なのは、ただ泣き叫んでも人は死ぬ、と言うメッセージだ。


まず、奇跡のある世界で、それに頼らずに何とかしようという考えがある。例えばの話、ドラゴンクエストでMPの切れた僧侶が棺桶を見て、心臓マッサージを行わないからと怒る勇者はいない。つまり、魔法が無いなら無理だと割り切っているのだ。


そうならないのが、本作の魅力。最高の力で一人を使いまわすのではなく、最適な効率で多くを救う。ファンタジー世界の必然を打ち破るパラドクス的な作品と言えるだろう。

★★★ Excellent!!!

「ここに御座すをどなたと心得る!」とか「この桜吹雪を見忘れたとは言わせねぇ!」は好きだけど、「ざまぁwww」とか「もう遅い!」とかはちょっと苦手なんだよなと思いながらの読みはじめ。
型通りの追放劇を半目で読み進めると、魔法の存在する世界でなおざりにされがちな、応急手当の概念の登場。近世的な戦場の描写に、時折挿入される中世的な冒険者の存在に戸惑うも、次第に何も持たずに身一つで組織を改革して行く主人公の姿に引き込まれて行く。
銃後の改革だけに終始せず、クライマックスでは孤立する味方部隊の救出のため、巨大樹妖と大立ち回り。細かい伏線が縒り合わさっての勝利は、ご都合主義を感じさせず爽快。
可憐な少女の信念の物語。読み終える頃には「勇者……? うん、まあいいか」と思えるのだから、食わず嫌いは勿体ないと一つ勉強に。

★★★ Excellent!!!

 面白かった! 
 主人公が最己の目標を達成するため、最短距離で突き進む姿が魅力的だった。使えるものはなんでも使えるところも。その熱量に回りが引っ張り込まれて、主人公を助ける展開にも燃えた! 
 シンプルな物語故に、登場人物の思いがしっかりと伝わってきた。よかった!

★★★ Excellent!!!

タイトルの通り、世界初の衛生兵が劣悪な環境の野戦病院と前線で活躍する異世界ファンタジー。
主人公にして、後に世界初の衛生兵になるエイダ・エーデルワイスを追放した勇者たちには、後悔しても遅かったけれども、衛生兵は遅くない!!
過酷な戦場に、命を扱う話ですけども、重すぎず軽すぎず、誰でも気軽に読めるはず!

あとあと、
エイダ、まじ天使!!

★★★ Excellent!!!

勇者ギルドから戦力外通告を受け追放された回復術士・エイダが、戦争の最前線より「衛生兵」の概念を築いていく物語。五体満足を見込めるほどの治癒はもちろん素晴らしいが、戦地では命を素早く繋ぎ止める応急手当こそが不可欠だと教えられる。
エイダは幼い頃から禁書をも読み漁り医学知識を蓄えてきたが、その必要性が周囲に認められるまでの道のりは険しいものだった。それでも彼女らの奮闘により状況は少しずつ改善へと向かっていき……

十九世紀を思わせる戦場風景の中で、世界初の衛生兵である少女の長い戦いを描いた一作。
見どころが多くて面白かったです。

★★★ Excellent!!!

才有りながら不遇の者が、仲間から追放されて初めて人生を謳歌する、追い出した者たちの破滅を添えつつ――昨今隆盛を極める「もう遅い」系。
その流れを踏襲しつつ、近代医学・近代戦風味の戦場をミックスして大迫力に書き上げたのが本作です。

主人公の少女エイダ・エーデルワイスは回復魔法は今一ながらも応急手当の達人。え、応急手当、魔法で失くした手足を生やせる世界で……? いやいや侮るなかれ、衛生や心肺蘇生等の概念を理解して適切に処置し、強力な回復魔法の使い手の元まで運ぶ猶予を作れる。未だ科学のこの世界において彼女の技能は稀有で、とんでもない価値を秘めているものでした。特に、剣槍相打ち魔法飛び交う戦場の最前線では。

そう、冒険者パーティから追放された彼女はつるっと戦場に飛び込むのです。驚くべきはこの精神性。「人助け」への飽くなき執念だけでできたような少女です。ひとたび彼女がチャンスを与えられれば、修羅場をスイスイくぐり抜け兵士達の命を救う働きぶりは八面六臂、胸躍る大活躍! そして、新たな仲間達の信頼を得た彼女は更に人を救う為に――。

ひたむきで強烈にエネルギッシュなエイダの物語は痛快で楽しくもあり、現実の看護師の先駆者たちの事績を追っているような尊さがありました。

おっと忘れてはいけない。本作は癒す物語なだけではなく、当然戦う物語でもあります。エルフのレーア・レヴトゲン大尉を筆頭とした軍人らが勇ましく奮戦する姿がしっかり描かれ、もちろんエイダを追放した冒険者達も登場。意地悪な彼らの末路はどうなるのか、戦線の行方は、エイダはなぜ人を救うのか。絡み合う人々の思惑をしっかりまとめて大変読み易いにも関わらず骨太のドラマとなっています。どうぞみなさんもお楽しみあれ!

★★★ Excellent!!!

本当に素晴らしい作品でした。

私の精神の心奥のズドンと来ました。

一つの物語としての完成度、構成力、描写力などの高さは勿論。本作には冒頭からラストまで全くブレることのない信念を感じます。

命は絶対であり、何よりも重い。

その信念に基づいて突き進む主人公、エイダ・エーデルワイスを中心に据え、そんな当たり前すら忘れてしまった過酷な戦場を舞台に彼女が奔走する姿が描かれます。

そう、最初は命が大事と言ってはばからないのは作中世界ではエイダのみ。

次々とゴミのように命が消えていく戦場で、エイダ以外の人々は皆、そんな当たり前のことすら忘れ、気にかけることができない状況にあります。

しかしエイダはその当たり前を絶対に捨てない。
やがて世界の片隅でエイダだけが持っていた信念は伝播し、大きなうねりとなって物語世界全体へと伝わっていきます。


地獄のような戦場からそのうねりが伝播していくカタルシス。

エイダに触発され、各々の本来持っていた輝きを取り戻し、あるいはより一層輝かせる魅力的な登場人物の数々。

本作の魅力は上げたらきりがありませんが、最後に一つあげるとすれば、私は『誠実さ』を上げます。

命に対する誠実さ。医療というもの、応急手当という行いに対する誠実さ。

本作で扱うテーマに対して誠実に真摯に向き合った結果、輝きを放つ物語が産まれた。私はそのように強く感じました。


素晴らしいお話を読ませて頂きました。
ありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

泥臭い塹壕戦!
補給物資が滞った野戦病院!
この最前線、いつ戦略以下の状況になるの!?

と、軍記モノが好きな方々に満足いただける地獄の下町三丁目みたいな出だしになっておりますね。

そんな戦場を人命のために駆け抜けるエイダちゃん……。
銀髪赤目というみんな大好きな美少女が、応急処置を引っ提げてがんばっております。

戦場の天使と呼ばれ始めた彼女の活躍と共に戦場で死ぬ目に合う223連隊との絡みが楽しみですね……。

それにヨシュア中佐とか個性豊かなサブキャラクター達にも注目したいです……って!

ヨ シ ュ ア 中 佐 、
大 佐 に 昇 進 さ れ て い る じ ゃ な い で す か !

大佐に昇進して気苦労も多い様子ですが、エイダちゃん(胃痛の原因)から『昇進おめでとう』お手紙をもらっていらっしゃったり。

純粋な少女になつかれる成人男性の気苦労って良いですよね!
今後もエイダ×ヨシュア大佐を推していきたい……。
二人で紅茶とか飲めばいいと思うんですよ。



軍記モノはやはり登場人物が多いのが良いですね。

ところで勇者ぱーてー、そろそろ鼻炎でちにまちぇん?