これは「ざまぁ系」ではない。

主人公が、1つのテーマ(目的)に向かって、妄信的突き進む。
ともすれば、狂気的とも云える その行動は、読み手に対し、強烈な印象を植え付けます。

純粋過ぎるが故に非人間的。

一世代前の物語の主人公は、大なり小なりこうした気質を持っているのが、当たり前でした。
ですので、懐かしさを覚えます。


妬んだり恨んだりと、人間臭さを前面に出す主人公が、昨今の流行りと云えますが、この作品は良い意味で、それに逆らっていて面白い。

惜しむらくは、散々 主人公の邪魔をして、「どうしてこうなった!?」と、勝手に自滅していく仇役がいれば、もっと物語を楽しめただろうなぁ…と思います。

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