アニメ第五話の放送後、作風が好きすぎて堪えきれずカクヨム版を読んでみた。
その結果60万文字(三章から)を6時間で読み切ってしまった……
そのくらいとてもおもしろく、全く飽きなかった作品でした。
普段読んでた「なろうテンプレ」が転生直後しかないと思いきや中盤で、それも主人公の「ステータス」を読者に、主人公が鑑定を使わず明らかになるという先がワクワクする展開になったり、不可思議な「魔法」ではなく科学に基づいた「陰陽術」など、他の異世界系の作品とは一線を画す素晴らしい出来に没頭してしまいました。
書籍化に伴う作業でお忙しいとは思いますが、ゆっくりでも続きを掲載していただけるととても嬉しいです!
応援しております!
こう云う言い方は どうかと思いますが、作者の力量として「アマチュア感」は、まるでなく、最初から高度に安定したプロの作品となっています。
陰陽道と云いつつも、自然科学の知識を ふんだんに盛り込んだその術式は、この手の話が好きな読者層には、ビシビシ刺さる事でしょう。
読者は、主人公の目指す人生の目標が、主人公の持つお人好しの気質によって徐々に脱線していくさまに苦笑しつつ、また、脱線した先にある未来こそが、読者の望みうる展開である事に安堵する。
まさに、読者が小説に求める要素が、きちんと計算されて作成されたモノが、この本作品となっています。
計算され、狙って作られたゆえ、野性味こそ感じられないものの、上品で安心して読み進められる良作です。