卵が羽化しちゃうかも

のっけから最後まで、つらつら変わりなく書かれているのは全て情熱の燃やし方。それをうまく隠して『そんなの知らないよ』と進んでいくエッセイです。誰もが心の中でぼんやりと感じている『創作に対する何か』を文字に表しただけなのですが、その行為はなかなか出来るものではありません。『何か』が何なのか分かっていないと出来ないし、逆に『何か』の先にある『何か』が不明瞭でないと、創作世界を探索しようとは思えず、ずっとぼんやりさせたままになるから。 蒼翠琥珀という名の卵が、そのうち貴方の心で羽化しちゃうかも。

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