なにもかもが美しく心地よい

 1話目からまず文章の美しさに惹きつけられ、本当はやらねばならないことがあったのも忘れて最後まで一息に読み終えてしまいました。

 読みやすい、ではなく、文章が次から次へと流れ込んでくるかのよう。
 読むだけでも心地よかったですが、その内容がまた美しかった……!

 身分差のある純愛物語ですが、普段、私自身は基本的に恋愛物は避けてしまう傾向があります。
 面白い作品もあるので読みますが、ベタベタ感やしつこさを感じて途中で脳が胸焼け?を起こしてしまうことも多い。
 『星を紡ぐ手』は、締め上げられるような切なさも、包みこむような優しさもあり、しつこさやベタベタ感はなく、最後までキリリとした空気感と美しさで、恋愛物のもどかしさや切なさを読ませてくれる素晴らしい作品でした。

 最終話は、それまで感じた様々な感情をギュッと圧縮したものを天に放つような感覚でした。

 ああ、読んでよかった……。
 素晴らしい作品を書いてくださった雪白楽様に感謝します。

 この感動や読後感を、多くの方に味わっていただきたいです。

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