動く点Pと動く点Qの踊る試験

タイトルを見たとき、「点Pは動くな！」みたいな叫びを、少し前にSNSで見て大いに笑ったことを思い出しまして。
数学の点Pね。うん、お前は動くな！って確かに思ったなあって。

それを思い出しつつ、どんなお話なのかなと読んでみました。
格調高くもつらつら頭に滑り込む美文に載せられるは、PとQのなんやかや。
どっかで見た問いの数々に、笑いが止まらない。
言い回しの妙もあり、癖になる面白さです。

ああ、これは試験だあ。
ともあれ、やっぱり点Pは動くな、です。……いや、ちゃんと動け、だな。

まずは一読、おすすめします！

作品タイトルやキャッチコピーを読んで「神々の試験」を想起できる人なら、間違いなく楽しめる作品だと思います。

優れたネタに優れた文章が組み合わされば面白くないはずがないのです。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（388文字）

まずタイトルの時点で普通の異世界ファンタジーじゃないぞ？　とは明白なのですが……
学生さんだと、なんのことかピンと来ないかもしれませんね。
一方で就活を経験された方なら、「神々の試験」の最初の問題を見た瞬間、わかりすぎるほどに元ネタがわかるのではと思います。
そしてその元ネタが、爆笑必至のギャグにしっかり料理されています。

私自身、わりと最近転職活動を経験しているので、登場する個々の登場人物やら試験やらが「あるある」すぎて始終笑いどおしでした。
特に終盤の怒濤の畳み掛けがたまりません。そしてそこからの衝撃のオチが！！

お笑い連打のようでいて、しっかり話の流れもあるので、読後の「短編一本読…続きを読む