中澤京華さんは『出会い』の名手

 ある日の図書館で、小学生の女の子と中学生の男の子が出会う。そして、彼らはまた図書館で再会する。
 何気ない出会いの喜びと、離れている間の寂寥。
 再会後の、まるで雲間から射す光に照らされたような彼らの未来。

 短い作品でありながら飾らぬ文章と筋運びが、人というものは誰かと出会って共に手を携えて生きていくものだということを、読者に囁きかける。
 珠玉のような作品。

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