拝読させて頂きました。図書館で出会う2人のお話。図書館という静寂の舞台で紡がれる物語は、まるで本棚に収蔵された一冊の本であるかのようです。素敵な物語をありがとうございます。
図書館に通う少女 楠瀬 みのりと少年 森 大樹を主人公とした、本の世界を通して二人の距離感と心の共有を描いた物語です。 ふとした出会いが二人の日常に変化が生まれ、青春の1ページとして少しずつ時が進んでいくシーンがとても繊細に表現されています。私たちにとって馴染み深い図書館が舞台であることも、まるで読者自身が実際に彼らの側にいるような、そんな心地よい時間を共有することが出来ます。 読書好きの二人のさりげない日常が舞台となった『図書館の君』、ぜひご覧ください!
心が温かくなる、素敵な物語でした。優しい気持ちになりました。
どんな町にもあって、たくさんの人が訪れる場所が、二人だけの特別な場所になる小さな物語です。本好きな方なら、一度はこんな出会いに憧れたことがあるのではないでしょうか。ある場所ですれ違った二人の時間が何気なく共有され、一度は離れ、また出会う過程が爽やかだけど確かな感触で描かれる短編です。
二人の人生の間に挟まるそれは、甘く爽やかな香りをかすかに放っている。 理知的な二人のこと、互いの気持ちに気づくまで少々時間がかかるかもしれない。その間に、実際に目にした世界遺産が増えていくこともあるだろう。
作者はリアリティーのある日常の出会いをさりげなく語り始めます。ひょんなきっかけで知り合い、見失い、また出会う。これからどうなるのか、読者に想像させる楽しみを残しています。
小学五年生の少女と中学一年生の少年が、図書館で出会い、本とインターネットの話題を共有します。或る日を境に図書館に姿を見せなくなる共有相手。その人と、空白の時を経て再会した時、微妙に変化していく日常のあたたかさを知るでしょう。心ほっとする短編です。是非どうぞ。
ある日の図書館で、小学生の女の子と中学生の男の子が出会う。そして、彼らはまた図書館で再会する。 何気ない出会いの喜びと、離れている間の寂寥。 再会後の、まるで雲間から射す光に照らされたような彼らの未来。 短い作品でありながら飾らぬ文章と筋運びが、人というものは誰かと出会って共に手を携えて生きていくものだということを、読者に囁きかける。 珠玉のような作品。
いつも一緒に図書館に通っていた友達が引っ越してしまい、寂しい思いをしていたみのりが、大事にしていた1枚のハンカチをきっかけに出会った少年・大樹。大樹は、みのりの知らない世界のことを、インターネットを介して沢山教えてくれ、みのりの気持ちはどんどん大樹に惹きつけられていきます。大樹とみのりの、性格や気持ちの変化が丁寧に描かれていて、読んでいるちに情景を浮かんでくるように感じました。図書館で生まれた小さな恋物語、無事に成就することを祈りたいです。
みのりと大樹のやりとりが暖かくて心がほっとします。