生きることを諦めかけていた時、その手をとって優しく包んでくれたのは……

 大病を患い、高校2年の冬を病院で過ごすことになった、この物語のヒロイン・結花。
 最初は、お見舞いに来てくれていた同級生たちも、変わりすぎた彼女の姿を見て、次第に足が遠のき離れていった。
 たったひとりの親友と、その時、担任だった『先生』を除いて……。その『先生』との約束を胸に、復学し進級するものの、周囲の冷たい想いが、彼女自身に容赦なく突き刺さる。

 でも、とても素敵な恋愛小説でした。とにかく、読んで、涙して、がんばれって応援して、その恋が叶いますようにってドキドキしてほしいです。
 甘酸っぱいという想いは、この物語には要らないのかもしれません。ただ、ヒロインの結花は、健気で一途でがんばり屋さんでかわいらしい。そんな彼女を、誰もが応援したくなるはず……。

 同年代のわたしが読んでも、こんな出逢いには憧れるし、ヒロインの結花を応援したくなった。
 皆さまも、そんな想いに囚われてみませんか……。