夜、わたしの不安が払拭され安心するのは、あなたを看病して、そのまま……

 この世界、この国での薬師は、教会の支配下に置かれ、異端者と蔑まれていた。
 そんな中、森で孤独に暮らしていた薬師のビビの元に、死にかけのハンターが訪れる。

 ビビによって一命を救われたハンターは、教会の支配下で生きるビビの自由を求めて、万能薬の材料を探す旅に出ようともちかける。

 必要な素材を追い求め、旅が進んでいくうち、ふたりの間には、絆と信頼が生まれてくる。やがて、その絆と信頼は、ある種の感情に変わりつつ……。でも、お互いに踏み込めないまま、旅の終わりが近づく頃……、ふたりの周囲はきな臭くなっていく。
 目的の素材を集めることは叶うのだろうか……?

 ふたりの、噛み合ってるようでズレている会話がおもしろい。ビビが、言ってしまったあとで羞恥の色に頬を染めていくのもかわいらしい。そして、ハンターからのストレートな返事なのに空回りしているのが、さらにかわいいのです。

 ビビが安心して眠りにつくことができる場所……。ハンターには、しっかり護ってもらいたいものである……が。
 わたしも言ってみたい、言われてみたい、この夜が、一番素敵である。

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