季節は進む。人生も進む。嵐の日もあったと振り返る日が、きっとくる。

何気ない「日常」に起こる突発的な「嵐」のような出来事。
その渦中に居る時には、恐れをはじめとした様々な感情が付き纏うはず。
或いは「嵐」の程度によって、無感情になるかもしれません。
しかし、季節が巡って、人生の時間が未来へ進んだ時、あんな「嵐」もあったと思い返すことができると思うのです。

端麗な日本語で綴られた上質の描写が、「日常」と「嵐」の境界線を印象的に浮かび上がらせます。
「此岸の人魚」の正体を是非、ご自分の目で、お確かめください。

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