ありのままの自分でいきたい! 例え、私が、少し普通とは違っていても……

 その時の出逢いは偶然だった。
 冷房の故障したバスの中で、溶けそうになっているところに、手が差し伸べられた。いえ……、保冷剤が差し出されたのだ。

 物語の序盤から、ヒロインが実は……。あっ! と、言わせられるのはわたしだけじゃないはず。
 もう、最初から、そんなキャラクターの設定が素敵なのだ。ヒロインの言動の全部がかわいい。

 そんなヒロインが、様々な苦悩の末に、田舎に住む大好きなお婆ちゃんを頼って、この時期に転校してきた。
 そこで、繰り広げられる、理解ある優しい友人たちとの学校生活は、自然と過去の疵を癒してくれるが、やはり、理解できない人たちは、どこにもいて……。事件が勃発する。

 ヒロインは、その苦難を、どう乗り越えていくのか……。ハラハラしながらページを捲った。どうしても、幸せになってほしいと願いながら……。
 でも、ラストは、感動すらする。読めて良かったと思った。
 素敵なアオハル物語である。

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