スマホから現れた男の正体は……? ネット社会を風刺した傑作ホラー短編。

語り手である「僕」はとある女の子のスマートフォンから唐突に現れて、驚く少女に話しかけます。
明らかに人間ではない「僕」には目的があるようですが……。

インターネットが普及した現代では「何かをやらかした人間」は誹謗中傷が集中し炎上するという一面があります。
悪口を書き込む側は「みんながやっているから」と軽い気持ちですが、受ける側は数千人の悪意をぶつけられてしまいます。
一つひとつは小石でも、数千個もぶつけられた人間は激しく傷つくことになるわけで、そういう風潮を平気で見過ごしがちな現代人に「やられる側の痛み」を突き付けてドキリとさせる物語でした。

お薦めの一作です。

このレビューの作品

八千個の小石

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