最愛のあなたと共に、この一手を

 ご縁があり、この物語に出会いました。更新分まで読み終えましたので、レビューさせていただきます。

 本作は新婚生活が始まったとある夫婦の夫が、「将棋道場に行きたいんだけど」とにいづまに切り出したところから物語が始まります。甘々な新婚生活を望んでいたにいづまでしたが、夫はどんどんと将棋にのめり込んでいってしまい……気が付くと彼女は一人ぼっちになっていました。そこで彼女が考えたのは「もしかして自分が将棋を始めればよいのではないか?」というもの。夫にもう一度振り向いてもらう為にと、彼女は将棋を始めるのでした。

 この物語の魅力はもちろん将棋の対局にありますが、そこで展開される人間模様こそが真髄です。対局を通して互いの人生に触れ、嘆き合い、感情をぶつけ合い、認めていく。駒を動かすだけのゲームと侮ることなかれ。その中に詰まっている生き様、性格、そして人生。将棋を通して互いを理解し合っていくその様は、さながら王道の少年漫画のようにも思えました。対局中の演出も熱いものが多いので、私も気が付いたら読み進めてしまっておりました。
 そしてその後に展開される、にいづまと夫のイチャイチャパラダイス。二人の甘いやり取りは、将棋という激闘を制した後のデザートのようなご褒美。張りつめていた空気が一気にストロベリーとなり、思わずほっこりしてしまいますよ。しゅーくんマジイケメン。

 将棋を通して語られる、熱い人間ドラマの物語。他の皆さんも是非読んでみてくださいッ!

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