概要
通学路のそばには、いつも山桜の木があった
高校教師の大輔は、春の早朝。通学路のそばの公園で不思議な女子生徒に出会う。
それから、夢を見るようになった大輔は、桜舞い散る夜の公園でその生徒と再び邂逅する。
それから、夢を見るようになった大輔は、桜舞い散る夜の公園でその生徒と再び邂逅する。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!その桜を咲かせたのは、つけ込まれ、弄ばれ、唆された果ての代償だろうか?
桜の木の根本には、声のない亡骸が埋められていると、良く伝えられる。
この、物語では、そこになにがあるのだろう……。
高校教師である主人公は、春の早朝、通学路のそばの公園で不思議な女子生徒に出会う。公園のその桜は蕾がようやく開き始めたころだった。
その出逢いがもとで、女子生徒の姿を、次第に追い求めるようになっていく。
夢にまで現れ、主人公を過去の記憶へと誘っていくのだ。主人公も、その手を取るように、記憶を上書きしていく。そして、求められたものは……。
この物語、最後に語りかけられるまで、恐くはない。全編で、淡く儚い乳白色に彩られた物語である。これだけでも、物語として魅力的であ…続きを読む