概要
百合でもないし、ミステリでもない。
東京から一番近い郊外、川崎市多摩区。小田急線とJR南武線が交差する街で塾講師をしているイズミと、その生徒でありイズミを性的に欲している一八歳、マチを中心に日常の細かな事件について描く物語。イズミは半年ほど前に同棲をしていた恋人を亡くし、いまだ癒えない傷に気がつかないように生きている。
イズミと同様、なにかを失くしたり失くしそうになっている女性たちと不思議に関わり合っていくうちに、彼女たち二人は成長し、考えを改め、あるいはほんの少し傷ついたりもする。
マチは他者からの願いを「引き受け」ていくイズミを見ながらなにを思うのか。そしてイズミが「失ったもの」への回答を出すことはできるのか。
劇的ではないかもしれないけれど、俗世に生きる人間の物語です。
イズミと同様、なにかを失くしたり失くしそうになっている女性たちと不思議に関わり合っていくうちに、彼女たち二人は成長し、考えを改め、あるいはほんの少し傷ついたりもする。
マチは他者からの願いを「引き受け」ていくイズミを見ながらなにを思うのか。そしてイズミが「失ったもの」への回答を出すことはできるのか。
劇的ではないかもしれないけれど、俗世に生きる人間の物語です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ひとことで表せないような気持ちが書かれている小説です。
女がオンナを殺そうとする話、第一話を読ませていただいた感想です。
物語を読むとき、どうしても自分と重ね合わせて見てしまうので、途中で自分語りみたいなのが挟まったら申し訳ないです。イズミに感情移入して涙が出てくるというか、喉の奥が詰まるような感覚になるくらい、なにか迫ってくるものがありました。うまく言葉にできなくてすみません。
恋人じゃなくても、大事な人がいなくなったとき、劇的な思い出だってもちろん忘れないのですが、些細なきっかけからなんでもないような会話とか暮らしとかそういう思い出ばかり浮かびあがってきて、大切だったのに、なくなったものの形が見えてしまって胸が詰まることがありました。
イ…続きを読む