ピアノを弾いても、歌を歌っても彼女を振り向かせることはできなかった。だから主人公は彼女のために愛を弾き語りした。そしてそれは彼女に響く。だから。事故で腕が動かなくなり、ピアノを弾けなくなった時、彼は別れを告げた。彼女の好きな弾き語りはもうできない。そして、自分は彼女の重荷になると。そして二人は別れた。けれど、二人の気持ちは変わることはなかった。彼女のした選択。一人で弾き語りができないのなら、二人ですればいい。これからも二人は二人で歩んでいく。素敵な作品でした。
前半は事故という悲劇により、苦しさというものが伝わってきます。ですが最後の方になってくるとこう、心にくるんですよ。前半と後半で私達の感情を揺さぶってきます。面白かったです。
ピアノで弾き語りをする彼が、事故でピアノを弾けなくなる。翼を失った鳥のように、希望を失う。その時彼女は何を思うのか。流れるような文体がまるでメロディのように心に響いてくる。短い話の中に、二人の想いが詰まっている。病室にピアノが現われた辺りから、危ない。涙腺が……。
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