脆くて壊れても生き続けるという信仰

 始まりから詩集をひらいた時の心地がしました。浮いたような言葉遣いや不安定な描写にはどことなく後ろ向きな感情が宿ります。
「きみ」の「その時(読めばわかる)」を描写する瞬間だけそれまでベールに包まれたような表現から詩情が取り払われているのが印象的でした。